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Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第8章 告白
そして、次は朋華。躊躇する恵樹に、
「梨々香がカノジョではないなら、わたしとハグしても、キスしても、誰も非難はしないわ。それとも、やっぱり梨々香は特別なの?」
と、朋華が訊いた。
「そんなことはないけど。今更、好きだって言い出したの?」
恵樹は不思議に思っていたことを口にした。確かにそう。卒業間際に好きだと告げられても、別れは迫っている。全く違う学校に進学することもわかっている。まして、朋華が進学する女子校は、男女交際禁止。卒業してから会うというわけにもいかない。恵樹の学校だって他校の生徒との交際なんて禁止だと聞いていた。
「ずっと好きだった。だから、いつも一緒にいたのに、話だけで終わって、わたしのこと、単に仲良し、友達という感じでしか見てくれなかった。だから、諦めていたけど、9年間、ずっと好きだったのに、何も言わずに卒業で、サヨナラは嫌だった。思い出が欲しい。9年間、話をしていた友達というだけの思い出じゃなくて、ハグしてくれて、キスしてくれた人。卒業まででもいいから、カレシになってよ。卒業したら元カレになってしまうと思うけど・・・」
いつも饒舌な朋華だけど、こんな熱の籠った話をするのは稀だった。確かに、男女交際禁止の校則のある学校に進学すれば、付き合い続けるわけにはいかない。だから、短期間の交際。それは恵樹にもわかった。卒業まで・・・。
「わかった。卒業までじゃなくて、入学まで」
恵樹は春休みは大丈夫じゃないか?という意味を、『入学』の言葉に込めた。意味を理解した朋華。大きく頷いて、
「いいの?」
と、不安そうに聞いた。ここまで強気で言っても、最後はいつもの朋華に戻ってしまっていた。
「いいよ」
恵樹は答えた。だって、恵樹にとって、朋華は、可愛いと思えた初めての女の子だったから。小学一年生のとき、幼馴染もいたし、梨々香もいた。入学式の後、いきなり梨々香の姉、野々花が、
「可愛い!」
と、恵樹を見つけて、妹の梨々香を呼んだ。梨々香も野々花も弟が欲しいと思っていた。その意中の存在が恵樹だった。美人姉妹で有名だった野々花と梨々香。その二人に挟み込むようにハグされ、恵樹は、あっという間に、二人の弟にされてしまった。それから毎日のように野々花、梨々香の姉妹にハグされる学校生活だった。
「梨々香がカノジョではないなら、わたしとハグしても、キスしても、誰も非難はしないわ。それとも、やっぱり梨々香は特別なの?」
と、朋華が訊いた。
「そんなことはないけど。今更、好きだって言い出したの?」
恵樹は不思議に思っていたことを口にした。確かにそう。卒業間際に好きだと告げられても、別れは迫っている。全く違う学校に進学することもわかっている。まして、朋華が進学する女子校は、男女交際禁止。卒業してから会うというわけにもいかない。恵樹の学校だって他校の生徒との交際なんて禁止だと聞いていた。
「ずっと好きだった。だから、いつも一緒にいたのに、話だけで終わって、わたしのこと、単に仲良し、友達という感じでしか見てくれなかった。だから、諦めていたけど、9年間、ずっと好きだったのに、何も言わずに卒業で、サヨナラは嫌だった。思い出が欲しい。9年間、話をしていた友達というだけの思い出じゃなくて、ハグしてくれて、キスしてくれた人。卒業まででもいいから、カレシになってよ。卒業したら元カレになってしまうと思うけど・・・」
いつも饒舌な朋華だけど、こんな熱の籠った話をするのは稀だった。確かに、男女交際禁止の校則のある学校に進学すれば、付き合い続けるわけにはいかない。だから、短期間の交際。それは恵樹にもわかった。卒業まで・・・。
「わかった。卒業までじゃなくて、入学まで」
恵樹は春休みは大丈夫じゃないか?という意味を、『入学』の言葉に込めた。意味を理解した朋華。大きく頷いて、
「いいの?」
と、不安そうに聞いた。ここまで強気で言っても、最後はいつもの朋華に戻ってしまっていた。
「いいよ」
恵樹は答えた。だって、恵樹にとって、朋華は、可愛いと思えた初めての女の子だったから。小学一年生のとき、幼馴染もいたし、梨々香もいた。入学式の後、いきなり梨々香の姉、野々花が、
「可愛い!」
と、恵樹を見つけて、妹の梨々香を呼んだ。梨々香も野々花も弟が欲しいと思っていた。その意中の存在が恵樹だった。美人姉妹で有名だった野々花と梨々香。その二人に挟み込むようにハグされ、恵樹は、あっという間に、二人の弟にされてしまった。それから毎日のように野々花、梨々香の姉妹にハグされる学校生活だった。

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