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Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第8章 告白
何となくわかるような気もしたが、返事を保留した朋華。恵樹の続きの言葉を待った。

「小学一年生の頃の梨々香は、自信満々というか、自己肯定感が高いし、強引だから、されるがままだった。今日は、懐かしかった。ずっと暗かった梨々香に、久しぶりにあの頃の自信が戻ったというか、強引さが戻って、妙に嬉しかった」

恵樹が話した。それは朋華にもわかった。確かに、小学校の二年生で、ハグが禁止され、クラスも別々のクラスにされ、引き離されてから、『美人姉妹』と言われた梨々香の雰囲気はなくなっていった。そして、トドメは、姉の野々花が中学受験をして、他校に進学したこと。

その頃から梨々香はスラックスを穿くようになって、言葉遣いも男っぽい言葉を使うようになって・・・。安倍穂香と藤川香帆子の二人以外は離れていった。でも、今度は、梨々香が高校受験で外部進学。内部進学を選んだ穂香と香帆子と離れてしまった。

それで、さらに暗くなっているように感じた梨々香が、確かに、明るくなっていた。ある意味、吹っ切れたという感じにも朋華には見えた。いつもと何かが違う梨々香だったからこそ、図工準備室の裏側での出来事を今日が初めてだったという恵樹の言葉も信じられた朋華。

「だから、言われるままに着いていった。まさか、キスするとは思わなかったけど、想定外というよりは、想定しておくべきだったのかもしれないって思う。さっき、朋華は、ハグしてキスしてって俺に言っていたけど、本気?」

恵樹が立ちあがって、朋華の顔に、自分の顔を近づけた。そう。確かに朋華は言った。覚悟の上で朋華は言った。

「梨々香と俺がしていたから、したいというだけなら、後悔するから止めた方がいい」

恵樹が微笑んだ。梨々香の前では小学一年生の頃に戻り、なんでも押し切られる恵樹なのに、なぜか、朋華の前では、歳相応の対応ができる恵樹。これもある意味、過去の束縛なのかもしれない。

「後悔なんてしないわ」

朋華が微笑んだ。

「キスの経験ってあるの?」

恵樹が笑った。軽く睨んで、

「あると思う?」

訊き返した朋華。

「なさそう」

恵樹がそう言って笑った。

「そうよ。ないわ。ファーストキス。あなたはセカンドキスかもしれないけど」

そう言って朋華が笑った。
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