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シアター"名画座"で逢いましょう
第7章 売店の熟女
一時はクビになりかけた澄子だったが、ちょうどその時に入場券売場の若い女の子が辞めたので、入場券売りと売店を掛け持ちすることでクビを免れた。
『こんないやらしい劇場で働きたいという者はいないわよね…
私だって生活に余裕があればこんな仕事はしたくないわよ』
売店の仕事が終われば、夜には近所のスナックでカウンターレディとして掛け持ちの仕事をしていた。
若い男でも引っかけて、とっととこんな生活から足を洗いたいといつも願っていた。
しかし、同じカウンターレディでも、客から引っ張りだこなのは20代の若い子ばかりで50手前の澄子は誰にも相手にしてもらえなかった。
「さて、そろそろ売店のシャッターを降ろさせてもらおうかしら」
シャッターを降ろしかけたその時、一人の男の子が売店に飛び込んできた。
「お客さん、悪いんだけど店じまいさせてもらうわよ」
「すいません!コンドームを!コンドームを売ってください!!」
千円札を握りしめて切羽詰まった男の子に、澄子は心なしか興味をもった。
「あんた…多分高校生だよね?隠してもムダよ、こう見えても私は人を見る目だけは確かなんだから」
入場券売りも兼任しているので、彼には見覚えがあった。
最近、三日に一度は映画館に通うようになった男の子だった。
最初は「ここは成人しか入れないのよ」と断ろうとしたが、どうにも可愛い男の子で、大人の世界を覗きたくなる年頃よねと、見て見ぬフリをして映画館に入れてあげるようになった。

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