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昼顔~夜顔。不惑の淫乱人妻
第13章 追憶(1)
夫婦のキスやセックス。

それは快楽を満たすためだけの行為ではなく、主人の私に対する愛を感じる最も最善の方法、言い換えれば夫婦円満の秘訣だと思っています。だから、パパは60歳、私は50歳を超えた今でも夜の営みは続けています。

土曜日の深夜、シャワーを浴びた私は、この日もパパの書斎のヨガマットの上で交わった。
3人の子供たちが大学進学で自宅を巣立っていった今、私はパパとのセックスライフに変化がくるものだと思っていた。でも、愛撫をされ、玩具で遊ばれ、挿入して精子を私の口の中に放つというルーティン、いわば「儀式」のようなセックスは続いている。

でも、体の中で繋がりあう幸せな営みの中には、夫婦でしか得られないものがあります。それは絶対的な安心感です。どんなに気持ちのいいセックスを長い時間与えてくれても、どんなに蕩けるようなキスをしてくれても、他人では与えることのできない、いわばパパの持つ特権、それが私に与えてくれる、安心感、という本物の愛の形なのです。

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(回想)

Iくん、あなたの笑顔が好きだった。あなたの優しさが好きでした。でも、もう会わない、って私が言い出した時から、あなたは変わった。その日を境に言葉の暴力が日増しに強くなっていったわよね。言葉の弾丸を受けた傷病兵のように動けなくなるというよりも、怖くて、この場から早く逃げ出したかった。

「さよなら」と告げて喫茶店を出ようとしたとき、
「電話は一切しない。ただ、連絡だけ取れるようにしておいて欲しい」と言った時の切ない彼の表情を見て、これまで繰り返した逢瀬の記憶が、落ち葉が腐って土に還るように、その光る思い出は輝きを失っていった。

でもね・・あなたのこと…本当に好きだったんだよ、あなたは私の人生の愛だった。会いたい、抱き合いたい、あなたと一つになりたい、それらの気持ち全てに嘘偽りはなかった。あなたに夢中だった自分が今は信じられないけど、あなたと会えない時間をとても長く感じた。本当はもう少し長く居たかった。でも、叶わぬ夢物語になってしまった。それは、本当の愛を与えてくれなかったから。

頭の中の消しゴムでIくんとの過去を幾度となく消し去ろうとした。でも無意識の世界で・・時計の針が過去の時間へと遡行する。あの人とは別れたくなかった・・って自宅帰りの夜道で泣いたことを思い出す。

(回想終)


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