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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第14章 昨日の甘さと、明日からの恥ずかしさ ~週末と週初の狭間で~
そんな部屋を改めて見回した彩香は、ふと我に返った。

(……あ。来週の日曜日、健治さんがここに来るって約束しちゃった……)

一瞬で顔が熱くなる。

「初めて異性を……しかも彼氏を家に招き入れるのに、
こんな部屋見せるなんて……恥ずかしいよお……」

彩香は両手で頰を押さえながら、小さく身をよじった。
アニメや小説そしてフィギュアのある棚、80年代アイドルの切り抜きファイル、
野球選手の名鑑、そして勉強机の下に堂々と並んだ「好きだった男性陣」の写真……。
完全にヲタク全開の部屋だった。

「ヲタクだって、ばれちゃうじゃん……もう……」

さらに昨日の自分の行動を冷静に振り返り始めた彩香の顔は、ますます赤くなっていった。

(なんで美術館で健治さんのこと「お父さんみたい」なんて言っちゃったのよ……)

(なんで山下公園で自分から進んでキスしちゃったのよ…)

一拍置いて、彩香は耳まで真っ赤になりながらさらに恥ずかしい記憶に突き当たった。

(……それに、リビングであんな……愛し合いたいって言って、口で奉仕したあと……
ピルのこととか、これからも飲むって……結局「今後も健治さんに抱かれたい」ってこと、丸わかりにしちゃったじゃん……)

「うわぁ……彩香のばかばかばか……!」

彩香は恥ずかしさのあまり、ベッドの上に置いてあったDB.スターマンを抱き上げて、
自分の頭にぽんぽんと可愛らしく何度も軽く叩いた。

「もう……私、ますますスケベでいやらしい女になってる……
抑えきれなくなっている……どうしよう……」

照れくささと後悔と、でもどこか甘い余韻が入り混じった表情で、
彩香はDB.スターマンをぎゅっと胸に抱きしめた。

掃除はまだ途中だったが、
彩香はしばらくの間、ベッドの端に座ったまま、
昨日の記憶と来週の予定に思いを巡らせては、
顔を赤らめたり小さく身悶えしたりしていた。
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