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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第18章 会社で疼く恋~平日の秘密の距離/水曜日~
「……健治さん、意地悪……プールでこんな……」



「彩香が可愛すぎるのが悪いんだ」



健治さんは低く笑いながら、彩香の顎を優しく指で持ち上げた。
口ひげの生えた渋い顔が間近に迫り、彩香の息が一瞬止まる。

次の瞬間、健治さんは彩香の唇を強く奪った。


「んっ……!」



濃厚なディープキスだった。




経験豊富な舌が彩香の唇を割り、口腔の奥深くまでねっとりと侵入してくる。

水着越しに伝わる健治さんの逞しい胸板と、
厚い腕の力強さが、彩香の体を逃がさないようにしっかりと抱きすくめていた。
口ひげが彩香の柔らかい唇に軽く擦れる感触が、甘く淫靡な刺激を加える。

「ふぁ……んっ……はぁ……」

彩香は小さく喘ぎながらも、健治さんの首に腕を回し、恥ずかしそうに応えていた。

プールサイドの静かな空間に、二人の荒い吐息と湿ったキスの音だけが響く。

水滴の落ちる音が、時折その甘い音色に混じった。
長い、貪るようなディープキスが終わると、彩香の唇は赤く腫れ、瞳は潤んでいた。
膝が少し震え、健治さんの広い胸に体を預けるように寄りかかった。

「……もう、意地悪すぎです……」

彩香が上目遣いに恥ずかしそうに睨むと、健治さんは満足げに口元を緩め、
口ひげを指で軽く撫でた。

「我慢の限界だったんだ。お前がこんな可愛い顔で逃げようとするから……」


二人はしばらくそのままで、互いの体温を確かめ合うように抱き合っていた。

水曜の夜のプールサイドに、秘密の恋人たちの甘く熱い時間が流れていた。

その後、健治さんは彩香を更衣室近くまで見送りながら、低い声で囁いた。

「彩香が逃げても、何かがあったときに守ることは変わらないぞ。
日曜日はお前の家に行く約束、忘れてないからな……会社ではちゃんと我慢する。
その分、二人きりの時はたっぷり甘やかすからな」

彩香は頰を真っ赤にしながら小さく頷き、
健治さんの逞しい胸をもう一度チラリと見てから、慌てて更衣室に入った。

(……もう、健治さんのこと、ますます好きになってる……)

水曜日の夜、二人の秘めた想いは、また少し熱を増していた。
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