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披露宴の裏庭。蜜夜の神戸
第26章 更け行く夜(6)
硬くて重いドアの閉まる音。その音は冷たく響いたが、同時に私を完璧な自由へと解放してくれた。

再び目を閉じると、意識が急速に遠のいていく。肌に刻まれた残熱だけが、つい先ほどまで誰かが私を抱いていたことを饒舌に語る。こうして、私の心に刻まれた神戸の艶めかしい夜は、孤独な眠りの中でゆっくりと、その幕を下ろしたの。

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窓の外には、日本三大夜景の一つに数えられる神戸の煌めきが静かに横たわっていた。ポートタワーの鮮やかな真紅や、六甲の山裾に灯る市章の明かりが、宝石を散りばめたように海面に反射している。その光は、熱を帯びた部屋のカーテンの隙間から、微かな潮の香りを孕んだ風とともに忍び込んでいた。

鼓動がようやく落ち着きを取り戻すと、部屋を支配していた熱気が、甘く重たい微睡みへと姿を変えていく。シーツの隙間から滑り込む意識は、心地よい疲労感に抱かれながら、深い眠りの淵へと沈み込んでいった。

******
どれだけ寝れたのか分からない。でも、カーテンの隙間から差し込む、きらきらとした光が朝の到来を伝えてくれた。カーテンを開けると、ブルーの海を静かに進む白い船が目に飛び込んできた。昨晩の余韻はもう体には残っていないが、体に少しの気だるさを感じた。

熱いシャワーを浴び、帰支度を始めた。花柄のワンピースを纏い、ハイニーの黒パンストを履く。スリッパを脱ぎ、黒のピンヒールに爪先を通しながら、朝食はどうしようかな?と考えているとき、静かだった部屋にインターホンの電子音が響いた。

「ん……誰?」
コンコン、とノックの音。ドアスコープを覗くと、私服姿の先輩が立っていた。慌てて鍵を開けると、「まだ寝てた?」と笑いながら彼が入ってくる。

ううん、今から・・と言いかけた私に、
「美香・・・」。
一瞬のためらいもなく、部屋に入るなり彼は私を抱きしめ唇を重ねた。シャツ越しに伝わる彼の体温が少し冷たくて、私は何も聞かずに背中にそっと手を回した。彼は私の体の曲線を確かめるように指先を這わしていく。布越しからも伝わる乳房の柔らかな肉感を堪能しつつ、彼の舌先が首筋を這う。指先でそっと私の髪を耳の後ろへ流すと、露わになった耳たぶに、彼の温かい指の腹が優しく触れる。黄金色の誕生石がついたピアスが揺れるなか、私は彼の股間へと手を伸ばした。

止まっていた時間が再び動き出すような感覚に包まれる。
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