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想いあふれて
第2章 カサブランカ
コバルトブルーの空が
雲の上に広がっている。

花はそれを見上げたあと、
りつかにむかってウインクした。


こんなふうに
自然に可愛らしくウインクできる人を、
りつかは他に知らない。

店が急に混みだした。

花は急に目まぐるしく動き出した。

レジ打ち、オーダー、調理、配膳、
すべて一人で回している。

りつかは、
ランチのピークに邪魔してはいけないと思い、
代金をテーブルに置いて席を立った。


その時、隣席の客の子供が、
床にジュースの入ったグラスを落とした。

子供の母親は隣に座っていたが、
壁際の席から子供を越えてグラスを拾うのは難しそうだ。

花はテラスで注文を取っていて
室内の小さなアクシデントに気づいていない。
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