この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
想いあふれて
第3章 濡れたシャツ、肌の熱
降りてきた男性のリネンのシャツの襟を、
薄闇の色に染まった風が、ひらひらとめくり上げている。

「どうぞ」

りつかは閉店するのをやめ、
店の扉をおさえて男性を迎え入れた。



「ウイークエンドを、テイクアウトで」

入り口の前で男がそう口を開いたとたん、
大きな雨粒が、音を立てて空から落ちて来た。

雨脚は急速に強まり、
まさにバケツをひっくり返したような勢いで
地面に打ち付けて飛沫を立てた。

「早く、中へ」

りつかは男性の袖を引いた。

ほんの一瞬の間に、
二人の服はぐっしょり濡れてしまった。

男性のリネンの白いシャツが、
無駄の肉のない体にベッタリ貼りついている。

りつかはカウンター奥に入り、
タオルを取って戻った。

「あいにく今、焼き菓子を出すのを休んでるんです」

この店に花がいた頃は、
彼女が作った焼き菓子が豊富にそろっていた。

とくにレモンの風味が爽やかな
「ウイークエンド」というバターケーキは人気で、
それを目当てに来店する客も多かったのだ。

「そうだったんだ」

男性は前髪から滴を垂らしたまま、
やわらかく微笑んだ。
/55ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ