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想いあふれて
第4章 遠い波音、溶け合う吐息
紫苑だったならきっと、
動きを止めたに違いなかった。
そこから先に進むのを踏みとどまってくれる優しさがあった。
でも信忠は違う。顔を上げると微笑んで言った。
「大丈夫だよ」
何を「大丈夫」と言ったのか。りつかは意味を理解しかねた。
りつかがこの先、
信忠なしではいられないカラダになることはない、
というのか。
それとも、
信忠なしではいられないカラダになっても、
それをすべてうけとめるというのか。
それとも、ただ今この時、
先に進みたい一心で、
りつかをなだめるために言っただけなのか。
そうだとしたら───。
りつかは再び意を決し、信忠の胸板を押した。
動きを止めたに違いなかった。
そこから先に進むのを踏みとどまってくれる優しさがあった。
でも信忠は違う。顔を上げると微笑んで言った。
「大丈夫だよ」
何を「大丈夫」と言ったのか。りつかは意味を理解しかねた。
りつかがこの先、
信忠なしではいられないカラダになることはない、
というのか。
それとも、
信忠なしではいられないカラダになっても、
それをすべてうけとめるというのか。
それとも、ただ今この時、
先に進みたい一心で、
りつかをなだめるために言っただけなのか。
そうだとしたら───。
りつかは再び意を決し、信忠の胸板を押した。

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