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想いあふれて
第4章 遠い波音、溶け合う吐息
けどそれは無駄な抵抗に終わり、
力強い腕に包み込まれた。

「りつかのこと、抱きたい。
一緒に気持ちよくなろう。難しいことはいい」

信忠の言葉のあまりの軽さに、
りつかは逆に拍子抜けする思いがした。


他に愛する人がいた啓ですら、
初めての夜は誠心誠意を込めた熱い言葉でりつかを解いた。

あの時啓は「本当は初めて会った時からりつかを好きだった。初めから素直にそう伝えていればよかった」そう言ったのだった。

けれども、信忠は違った。
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