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想いあふれて
第5章 耳元でささやく声、心溶かす響き
りつかはもともと酒を飲むとすぐに記憶が飛ぶ悪い癖があった。ここ最近は飲酒を控えていたが、久しぶりに飲むアルコールが招いた心地よい解放感から、したたか飲んでしまっていたようだった。
「それで、こうして一緒に寝てくれてたの?」
りつかが尋ねると紫苑はゆっくりとうなずいた。
「りつかさんの頼みだもん」
紫苑は言って、後ろからりつかを抱きしめた。
「少しは寂しい気持ち、消えた?」
ごめんね紫苑、という言葉がうまくでてこなくて、代わりに胸の上に置かれた紫苑の腕に、そっと触れた。紫苑が囁く。
「でも、本当は寂しいのは、僕の方なんだ。りつかさんが酔っているのをいいことに、僕が連れ込んだ。カサブランカまで送っていこうと思えば、できたはずなのに」
紫苑はりつかを後ろから抱きしめたまま、腕を解こうとしない。
紫苑の吐息が、湿り気を帯びたものに変わっていくのを感じた。
「それで、こうして一緒に寝てくれてたの?」
りつかが尋ねると紫苑はゆっくりとうなずいた。
「りつかさんの頼みだもん」
紫苑は言って、後ろからりつかを抱きしめた。
「少しは寂しい気持ち、消えた?」
ごめんね紫苑、という言葉がうまくでてこなくて、代わりに胸の上に置かれた紫苑の腕に、そっと触れた。紫苑が囁く。
「でも、本当は寂しいのは、僕の方なんだ。りつかさんが酔っているのをいいことに、僕が連れ込んだ。カサブランカまで送っていこうと思えば、できたはずなのに」
紫苑はりつかを後ろから抱きしめたまま、腕を解こうとしない。
紫苑の吐息が、湿り気を帯びたものに変わっていくのを感じた。

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