この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
想いあふれて
第6章 唇に触れる優しい恋、胸を過ぎる強い風
先ほどの女性が、長いカールヘアを跳ね上げて信忠の上で腰を振る映像が、ふと立ち上った。
かすかな興奮と、嫉妬に似た苛立ちで不用意な言葉が口を突いて出た。
「・・・こういうことって、もう少し、ちゃんとしたら?」
りつかは言って、信忠の手をそっと放した。
信忠がふっと笑みをこぼす。
それを見て、───不倫していた自分を棚に上げて───と嘲笑されている気がして、りつかは信忠に背中を向けた。
「りつかの言う、“ちゃんと”って、何? 俺はさ、彼女が俺と遊びたいって言うから、“ちゃんと”、それに応えたわけ」
振り返ると、妙に真面顔くさった顔の信忠がいる。
真剣にそう言われると、自分が信忠の何を責めているのか分からなくなった。不倫を咎める立場にはないし、恋人でもない自分には「他の女と付き合わないで」などと言う権利もない。
「りっちゃんてさ、立場とか、世間体とか周囲の感情とか、そんなのばっかりに束縛されようとするよね・・・自分の本心からは、逃げるのにさ」
信忠のその言葉に、りつかは彼の顔を見返すことができなかった。突然胸を抉られるような言葉を受け、鋭い刃に痛めつけられるような衝撃を覚えた。
「ねえ、わかってる?さっき俺、りっちゃんに告白したんだけど──“どうしようもなく好きだ”って」
信忠の声のトーンが落ち、深く響いた。
かすかな興奮と、嫉妬に似た苛立ちで不用意な言葉が口を突いて出た。
「・・・こういうことって、もう少し、ちゃんとしたら?」
りつかは言って、信忠の手をそっと放した。
信忠がふっと笑みをこぼす。
それを見て、───不倫していた自分を棚に上げて───と嘲笑されている気がして、りつかは信忠に背中を向けた。
「りつかの言う、“ちゃんと”って、何? 俺はさ、彼女が俺と遊びたいって言うから、“ちゃんと”、それに応えたわけ」
振り返ると、妙に真面顔くさった顔の信忠がいる。
真剣にそう言われると、自分が信忠の何を責めているのか分からなくなった。不倫を咎める立場にはないし、恋人でもない自分には「他の女と付き合わないで」などと言う権利もない。
「りっちゃんてさ、立場とか、世間体とか周囲の感情とか、そんなのばっかりに束縛されようとするよね・・・自分の本心からは、逃げるのにさ」
信忠のその言葉に、りつかは彼の顔を見返すことができなかった。突然胸を抉られるような言葉を受け、鋭い刃に痛めつけられるような衝撃を覚えた。
「ねえ、わかってる?さっき俺、りっちゃんに告白したんだけど──“どうしようもなく好きだ”って」
信忠の声のトーンが落ち、深く響いた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


