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二重の指輪、ひとつの欲望
第27章 艶(7)
「はあっ、はあっ、んんっ……」

廊下を進む一歩一歩の振動すら便意を刺激し、トイレはすぐそこにあるのに、その距離はとてつもなく遠く感じた。お尻を押さえる指先には、今にも括約筋を押し破ろうとする熱い液体の圧力がダイレクトに伝わってきます。

もう少し、あと少しでトイレ……。

バタンッ!

トイレのドアにすがりつくようにして開け、私は下着を下ろすのももどかしく、便座へと崩れ落ちるように座り込んだ。しかし、開いたドアの傍にドアノブを持ったまま彼が立ってた。

「だ、だめっ……見せないわよ、さっき見せないって言ったでしょ……っ」

「何言ってるんだよ。俺は美香がウンチしてるとこを見るのが好きなんだから、最後まで見届けるよ」

私が必死にドアを閉めようとするのを力ずくで遮り、彼はニヤリと嗜虐的な笑みを浮かべてトイレの中に足を踏み入れた。もう我慢の限界をとうに超えていた私には、彼を追い出すだけの理性も体力も残っていなかった。

「あああっ……もう、いやぁ……見ないでぇ……恥ずかしいから」

ビチャビチャッ……! ブリュッ……!
腸内で暴れ回っていたひやりとした浣腸液が、下痢状になった排泄物とともに激しい勢いで便器に叩きつけられた。いやらしい水音と排泄音が狭い個室に響き渡り、生々しい匂いが立ち込めてきた。

「ああぁっ……やっ、これ以上見ないで、ドア閉めて。お願い」

私は両手で顔を覆い、涙声で彼に懇願した。
しかし彼は、ドアを全開にしたまま便座に座る私を見下ろしている。そして。その顔には深い満足感と嗜虐的な悦びがはっきりと浮かんでいた。

「すごいよ美香、すごくいい顔してる。我慢してたのが一気に出て、気持ちいいだろ?」

「Iくん、本当最低よ……っ」

排泄の圧倒的な解放感と、好きな人に一番見られたくない姿を晒しているという極限の羞恥がないまぜになり、私の身体はビクビクと痙攣するように震え続ける。そんな私を見て、彼はたまらないといった様子で熱を帯びた息をついた。

「ははっ、最高だ。俺の前でウンチして、恥ずかしさで泣きそうになってるその顔……本当にたまらない。普段、味わえない匂いも音も、全部俺のものになったぜ」

彼は心底満足そうに笑いながらしゃがみ込み、便器の上で恥辱に肩を震わす私の髪を、まるで褒美を与えるかのように優しく撫でてきた。
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