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GRATEFUL & GIFT
第1章 危険なクラブ合宿
シャワーで素早く済ませてから、もう一度サラシを巻いた。胸を圧迫させたまま眠るのは嫌だけれど、怖くて、そんな我儘を気にする余裕なんてない。

髪を乾かして鬘をつけ直し、じっと鏡を睨む。
それから大きく深呼吸すると、意を決して…それでも恐る恐ると部屋に戻った。


先輩たちはたくさんのビンや缶を転がしていた。お酒で熱くなったのか、豊先輩はシャツを脱ぎ捨てている。

「明日も、早朝から練習…ですよね?」

「うんっ」

心配になって尋ねたら、豊先輩が誰もいない空間に向かって乾杯するみたいにビンを掲げた。

「一年生が、練習がきつくて明日起きられる自信ないって……」

「みたいだね。俺達はウォーミングアップにもならなかったけど」

充輝先輩が私を見て顔を綻ばせる。

「でも、」

合宿中にお酒っていいの?

そう尋ねようとしたら、ゆっくりと立ち上がった高志先輩が私の肘に手を添えた。

「真も一緒に飲もう?」

「……はい」

思わず頷いて、はっと我に返る。
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