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GRATEFUL & GIFT
第1章 危険なクラブ合宿
一面の雪景色に太陽の光が反射して、目がちくちくと痛んだ。
ついでに頭の中もひどく痛む。
バスケ部の部員と一緒に合宿所にやってきてしまったのだ。
もう、後戻りはできない…よね?
バスから下ろしたカバンを担ぎ直して、ふらつきながら片手で目を庇う。慎重に最初の一歩を踏み出した次の瞬間、何故かふわりと体が軽くなった。
「きゃっ…ぁっ!」
あまりにも突然の出来事だったからビックリしてバランスを崩してしまい、派手に滑った足が宙を舞う。恐怖のあまりぎゅっと目を瞑ったけれど、次にくるはずの衝撃はなかった。
誰かが、私を抱きしめてくれたのだ。
「あ…りがとうございます」
ドキドキが止まらない胸を両手で押さえて、怖々と瞼を上げる。
「大丈夫?」
「ごめんっ、俺のせいだ」
視界いっぱいに飛び込んできたのは、バスの中で隣の席だった高志先輩の端正な顔だった。
その斜め後ろで必死に両手を合わせているのは、通路を挟んだ隣に座っていた豊先輩。
ついでに頭の中もひどく痛む。
バスケ部の部員と一緒に合宿所にやってきてしまったのだ。
もう、後戻りはできない…よね?
バスから下ろしたカバンを担ぎ直して、ふらつきながら片手で目を庇う。慎重に最初の一歩を踏み出した次の瞬間、何故かふわりと体が軽くなった。
「きゃっ…ぁっ!」
あまりにも突然の出来事だったからビックリしてバランスを崩してしまい、派手に滑った足が宙を舞う。恐怖のあまりぎゅっと目を瞑ったけれど、次にくるはずの衝撃はなかった。
誰かが、私を抱きしめてくれたのだ。
「あ…りがとうございます」
ドキドキが止まらない胸を両手で押さえて、怖々と瞼を上げる。
「大丈夫?」
「ごめんっ、俺のせいだ」
視界いっぱいに飛び込んできたのは、バスの中で隣の席だった高志先輩の端正な顔だった。
その斜め後ろで必死に両手を合わせているのは、通路を挟んだ隣に座っていた豊先輩。