この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
GRATEFUL & GIFT
第1章 危険なクラブ合宿
豊先輩の…せい?
注意深く降ろしてもらいながら首を傾げていると、背後から現れた充輝先輩が思いっきり豊先輩の頭を叩いた。
「たっ、叩いちゃダメです…ぅあっ」
慌てて充輝先輩の腕を押さえようとして動いたら、また靴がつるりと滑る。
先輩たちが目を丸くして手を伸ばしてくるのが分かった。けれど間に合わなかったのだと思う。振りまわした手が掴んだ何かと一緒に、今度こそ思いっきり転んでしまった。
「…んっ…く、」
雪の中に埋もれていく私の上に、ずっしりと重くてたくましい何かが圧し掛かる。
視界が真っ暗になったけれど、その何かが少しだけ離れたから、すぐに眩しいくらいの光が戻ってきた。
「悪い…!」
高志先輩の白い息が顔に触れた。
「いえ、わ…僕が引っ張ってしまったから」
謝りながら、高志先輩の腕を掴んでいた手を放す。先輩は小さく微笑んで起き上がろうとしたけれど、すぐに何かに気づいたようにじっと私を見つめた。
なんだろ……?
また首を傾げようとして思わず、ぅっ…と小さく声を漏らした。
恥ずかして、顔がどんどんと熱くなっていく。
注意深く降ろしてもらいながら首を傾げていると、背後から現れた充輝先輩が思いっきり豊先輩の頭を叩いた。
「たっ、叩いちゃダメです…ぅあっ」
慌てて充輝先輩の腕を押さえようとして動いたら、また靴がつるりと滑る。
先輩たちが目を丸くして手を伸ばしてくるのが分かった。けれど間に合わなかったのだと思う。振りまわした手が掴んだ何かと一緒に、今度こそ思いっきり転んでしまった。
「…んっ…く、」
雪の中に埋もれていく私の上に、ずっしりと重くてたくましい何かが圧し掛かる。
視界が真っ暗になったけれど、その何かが少しだけ離れたから、すぐに眩しいくらいの光が戻ってきた。
「悪い…!」
高志先輩の白い息が顔に触れた。
「いえ、わ…僕が引っ張ってしまったから」
謝りながら、高志先輩の腕を掴んでいた手を放す。先輩は小さく微笑んで起き上がろうとしたけれど、すぐに何かに気づいたようにじっと私を見つめた。
なんだろ……?
また首を傾げようとして思わず、ぅっ…と小さく声を漏らした。
恥ずかして、顔がどんどんと熱くなっていく。