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GRATEFUL & GIFT
第1章 危険なクラブ合宿
「好き…ぃ」

溢れる想いが苦しくて、先輩たちに告げていた。

「誰を…?」

豊先輩の不安に押し潰されそうな声がして、誰かが私の手に指を絡めた。その手を握り返し、そっと唇に寄せる。

「先輩たちが、好き」

「俺達の中の誰か、じゃなくて?」

耳たぶを軽く噛んで、充輝先輩が囁く。
くすぐったくて体をくねらせ、それでも何度も頷いた。

「ん…ぁっ…好きぃ……」

「……朝から、そんな色っぽい声でスキスキ言われたらヤバいんだけど、」

高志先輩が困ったように呟いて、私の胸を指で撫でる。

朝から…って、何が?

そう尋ねようとして、ドキリと胸が高鳴った。

朝から…?

いつの間にか辺りは暗闇に包まれていて、その中で先輩たちの声だけがはっきりと聞えている。

ゆっくりと瞼を開けると、遮光カーテンに阻まれた薄暗い部屋の中で先輩たちが私を見下ろしていた。

見馴れたいつもの寝室。
合宿所の、布団が四つ並んだ部屋ではなかった。
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