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GRATEFUL & GIFT
第2章 冬が終わる前に
「……ちぃ、」

想いを千里に伝えたいのに、相応しい言葉が見つからない。


愛している。


……それさえ平凡に感じてしまうほど、息苦しい。

「ちぃ…っ」

溢れる感情に声を詰まらせ、浩人は千里の服の下に手を潜り込ませて触れた肌をまさぐった。

「…っん、」

千里は浩人の服を握りしめ、口の中に侵入してきた熱い舌を啄ばむように軽く吸う。浩人が舌を引っ込めるとそれを追いかけて、凍りついた空気の中で二人の舌が絡み合った。

境内の本殿横、初めて繋がった場所で、抑えきれない想いをほんの少しだけ満たすように二人はキスに溺れていた。

「…ヒロ、にぃ…ちゃ……」

柔らかく甘い声に全身が震える。


もう、限界……


浩人は小さく呻くと、可愛らしい唇に食らいつき口内を貪る。
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