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GRATEFUL & GIFT
第1章 危険なクラブ合宿
「ったく、豊のせいだぞ」
「俺っ!?」
「お前が真のカバンをいきなり奪わなければ、こんなことにはならなかった」
「ご、ごめん、真っ。大変そうだったから手伝おうと…っ」
充輝先輩に叱られて、豊先輩がすごい勢いで平謝りしてくる。
まこと?
高志先輩を盗み見しながら不安と戦っていた私は、聞きなれない名前に一瞬きょとんとしてしまった。
……そっそうだ、真帆じゃなくて真っ。
ヒヤリと冷たい汗が流れる。
「いえ、転んだ僕が悪いんです」
「いや、俺が悪い…っ」
交互に謝っていると充輝先輩がまた豊先輩を叩いて、こちらを睨んでいる副部長をあごで知らせてきた。
豊先輩が慌ててカバンを掴んで歩きだす。もう道端に転がっているカバンはなくて、私は急いでバスに戻って荷物を引っ張り出した。
少し軽めのカバンを担ぐと、今度こそ転んでしまわないように慎重に歩く。
合宿はまだ始まってもいないのに、早くも後悔に押しつぶされそうになっていた。
「俺っ!?」
「お前が真のカバンをいきなり奪わなければ、こんなことにはならなかった」
「ご、ごめん、真っ。大変そうだったから手伝おうと…っ」
充輝先輩に叱られて、豊先輩がすごい勢いで平謝りしてくる。
まこと?
高志先輩を盗み見しながら不安と戦っていた私は、聞きなれない名前に一瞬きょとんとしてしまった。
……そっそうだ、真帆じゃなくて真っ。
ヒヤリと冷たい汗が流れる。
「いえ、転んだ僕が悪いんです」
「いや、俺が悪い…っ」
交互に謝っていると充輝先輩がまた豊先輩を叩いて、こちらを睨んでいる副部長をあごで知らせてきた。
豊先輩が慌ててカバンを掴んで歩きだす。もう道端に転がっているカバンはなくて、私は急いでバスに戻って荷物を引っ張り出した。
少し軽めのカバンを担ぐと、今度こそ転んでしまわないように慎重に歩く。
合宿はまだ始まってもいないのに、早くも後悔に押しつぶされそうになっていた。