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開発された女教師〜純愛の果ての真の快楽〜
第5章 開花する従属
​(え……? 膝を曲げて、としか言ってなかった……。膝を閉じていいとも言われなかったけど……開いてとも言われてない……)



​一度行為が一段落し、理性をある程度取り戻していたからこそ、七海の脳内には生真面目な正論が浮かび上がった。



​「え……言って、なかったけど……」



「だよね? それなら、膝は開かないと」



​(そんな……)



​「閉じてと言わなかったのだから、開くのが当然だろう」と言わんばかりの口調。

仰向けの状態で立てた膝を左右に開くとなれば、タイトに整えた浴衣では無理だ。

つまり、自らの手で浴衣を左右にはだけさせなければその指示は実行できない。

​そして――

もしそんなことをすれば、下着を着けていない七海の秘部は、明るい照明の下で完全に露出してしまう。

​「膝を曲げて」としか言われなかった七海にとって、自ら進んで秘部を晒すように脚を開くなどということは、羞恥心の面でも到底できるはずがなく、思いつきもしないことだった。

​それなのに秋は、何の迷いもなく「なぜすべきことをしていないの?」というスタンスで、理不尽なルールを突きつけてきた。

そして、その自分の言っていることこそが正しいと言わんばかりの微塵の隙もない態度に、七海は怯んだ。

​膝を開いて、全てを無防備に晒す。

そこまでするのが「この空間の普通」なのか。

冷静に考えればあり得ない。

しかし、すでに思考の根本から開発されつつある七海は、それを全否定することができず、頭の中がパニックを起こしていく。

​普通の男なら、「膝を曲げて、脚を開いて」と同時に命令するだろう。

だが、秋という男は違った。

彼はあえて「膝を曲げて」と最小限の言葉だけを投げかけ、「なぜ膝を開かないのか」という段階をあえて踏み、そして、『七海がすべきことをしていない』という従属の文脈を構成した。

​自らが犯したとされる過ちに七海は完全に気圧される。

​やっと一段落して落ち着きを取り戻しかけていたはずなのに、七海は一瞬にして、圧倒的な支配者としての秋の前に引きずり戻された。

​七海がこれまで散々味わってきた「極限の被支配感」――

七海は、自分を狂おしい快楽に浸してきた、この恐ろしくも甘美な力関係を再び肌で感じ、彼女の心臓は、再び逃れられない暴走を始めるのだった。
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