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名馬の城
第6章 甘い奈落
”条件次第ではいつかは梓弓に戻してやる”という言葉を信じ、槻弓は一切の抵抗も逃亡の画策も辞めた。

どういった条件かはわからないが、今は言う通りにして警戒を解き、機を伺うしかない。

すると義綱は槻弓を徹底的に甘やかし始めた。
それは底のない快楽の奈落へ落ちていくようだった。

今宵もガラッと離の戸が開く音がして、ヌッと男が入ってくる。

厄介なのは体が男に着物の上から触られただけで反応してしまうことだ。

男はいつもゆっくりと時間をかけて華奢な体を丁寧に愛撫する。
わき腹と太ももが弱点だと早々に気づかれ、肌小袖の中に手を入れて、重点的に撫でてくる。

するとピンと乳首が勃ってきてしまい、男は二っと笑うと乳房を揉んだり、乳首を強く弧ね始める。

「はぁ…はぁ…」

それだけで吐息が漏れてしまう。

体の芯がぼうっと熱くなってきて、両脚を擦り合わせていると

「立て、濡れているかどうか確かめる。」

陰部の濡れ具合を確認されるのがいつもの流れだった。

毎回、顔から火を噴くくらい恥ずかしいが、観念し膝立ちで男の両肩に自分の両手を置く。

男は片方の手で腰を支え、もう片方の手で肌小袖の裾を割って陰部に指を挿入した。

「んっ……」

「もう少しだな。股を開け。」

槻弓は陰部がよく見えるように脚を開いて座り、両手を足の横について体を支える。

陰唇を人差し指と中指で開くと秘所がヒクヒクと動く。男は二本の指を挿入し、掻きだすようにゆっくり動かして十分な刺激を与える。

「っく…ぅ…」

男の指は気持ちいいところを確実に責めるため、自ずと声が漏れてしまう。

手で口をふさぐことは許されない。

「心地よいか?」

「はい…心地ようございます…」

本心ではそんなこと答えたくなかったが、従っているフリをして恥辱の言葉を口にする。

「どこが心地よいのだ?」

「あぁ…あ…あああ…今、掻いておられる…そこが、心地ようございます!
ああっ!!そこぉ…そこを…もっと…」

股を開いたまま、気持ちよさに喘ぐことしかできない。

絶頂に達する前に指は引き抜かれてしまう。

「いい具合だ。」

体に押しとどめられたまま、出口を失った快感がぐるぐると槻弓の下半身に留まる。

ここから本当の意味で長い夜が始まる。


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