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Dilemma
第2章 【過去一好きだった元カレ】





癒されるってこういう事…?



ハンドルを切ってから
「昨日は何度か電話しちゃってごめんなさい」
と言われて拍子抜け
今からまた謝ろうとしていたのに
先に言われちゃうんだもん



「こっちこそごめんね、気付くのが遅くなって」



心配してたよね?連絡なくて



「怒ってませんか?」


「え、何で?」


「俺、嫉妬全開なんで……だって一緒に居たでしょ?その、元カレさんと」


「あぁ、うん……居たけど本当に仕事だけの関係だからね?」



二人きりだった事は伏せてしまった
きっと圭くんは向こうは二人で来てるって
思ってるはず
三人で行動してたはずだと
わざわざ覆す事もない



昨日のキスは事故、その先には進まなかった
私の中で解決して良いよね…?




「今日はゆっくり休んでください」と
部屋まで荷物を運んでくれて帰って行った
確かに身体はドッと疲れてる
顔に出てたかな
一人にしてくれて有難い



(昨日はごめん)
(無事に帰れたなら連絡欲しい)
とだけメッセージが入っていた
既読がついた時点でそれを返信だと
受け取って欲しい
って思うのがいけないのよね
目を逸らしちゃダメ
今まで逃げてきた事に向き合わなきゃ



(帰りました)
(次の打ち合わせも宜しくお願いします)



ただの業務連絡じゃん
すぐに既読がついた



忙しい業務に追われながらも顔を合わすのが日常
何事もなかったかのように振る舞う二人
ニヤニヤしていた後輩ちゃんも気付かないほど
完璧に振る舞えてたと思う



そんな矢先、打ち合わせの終盤で
私の携帯に掛かってきた一本の電話
片付けながら、表示されていた病院名に手が止まる
出た直後の異変にいち早く気付いてくれたのが
元カレだった
内容を聞いて固まる私に
「どうした?成瀬さん?」とこっちを見ている



明らかに動揺している様子にトーンを落とし
「瑞希?何かあった?」って言われて我に返る
同席していた後輩も何かを察したようだ









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