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Dilemma
第3章 【同期入社の戦友、眼中にもなかった同僚】
「何か、ちょっとだけ思い出してきた」
「あ、本当?とりあえず此処まで運ぶの苦労したわ」
「それは本当にごめん」
「呂律回ってなかったしヤバかったよ〜?」
「だよな、俺、変な事言ってなかった?」
何にも覚えてないのかな?と思って
ちょっと誂ってやろうかってね
隣に座り、昨日の出来事を忠実に再現してあげる
肩から抱き寄せ顔を近付けたらドヤ顔で
「俺、酔って記憶なくしたとかないから」って
言うと「嘘だぁ!」とか言って信じてくれないの
本人も相当恥ずかしいみたい
「めっちゃキザな感じで私に話してたよ?」
「え、他にはどんな?」
「覚えてないの?忘れてるだけ?」
「ダメ、何言ったかわかんない」
思い出してきたんじゃないのかい!
え、俺を見て…とかは言わなくて良いか
お友達を褒めてた事は伝えて他は濁した
「でもマジで助かった、泊めてくれてありがとう」
「どういたしまして」
「さっき思い出したのは何で成瀬に電話掛けたのかを思い出したんだ」
「へぇ〜何で?」
自然と普通に聞いちゃったけど
ハッとして、やっぱ言わなくて良い…なんて
言えるはずもなく
「お酒の力借りて言うなよって話なんだけど、ちゃんと伝えなきゃ前に進めないって思ったんだ、成瀬の事」
「私…?」
「うん、改めて聞いて欲しい、俺、前からずっと成瀬の事…好きだった」
えぇぇ………ついに面と向かって言われた
何の心の準備も出来てないよ
「そ、そうだったんだ……」
「突然言われてびっくりさせただろうけど結構本気なんで、ご検討の方、宜しくお願いします」
「え、何か商談みたい、ははは」
「その辺の商談と一緒にすんな、俺の一成一代の告白だぞ」
「う、うん……」
「答えは今じゃなくて良い、気持ち纏ってからで良いから」
「…わかった」
「ずっと遠慮してたけど、それがどれだけ馬鹿げた事なのかがわかったから俺もとことんアピールしていくわ」
「は、はい……え、マジ?」

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