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Dilemma
第3章 【同期入社の戦友、眼中にもなかった同僚】
「マジ、大マジ」
まともに顔見れなくなったじゃん
こういう時、どう振る舞うのが正解?
絶対変な顔しちゃってるよ…
「びっくりもさせたし、少し困らせるかも知れない、でも一回で良いからちゃんと俺っていう一人の男を見て?付き合っても良いかちゃんとジャッジして?」
ジャッジって……難しい事言わないでよ
大体、今までそういう目で見てなかったわけだし
これから意識しろって?仕事仲間を?
同僚として少なからず尊敬はしてるけどさ
早速、困った顔をしていたようで
向かい合うように床に降りた黒田
「本気で意識してなかったみたいだな」
「だって……」
「マジで、あの子に取られる前に気持ち伝えれて良かった」
「あの子?」
「俺が嫌でもライバル視しなきゃなんねぇ相手だよ」
「え、まさか神倉くんの事?」
「他に誰が……え、まだ居るのか?」
いやいやいや、居るか!
大きな手で頭をポンポンされて
「昨日は悪かった、でも成瀬じゃないとダメだったんだよ、急に会いたくなって抱き締めたくなるくらい好きで仕方ねぇの」
「ちょ、やめてよ、恥ずかしい…」
「言葉にしなきゃ伝わんねぇだろ」
え、黒田ってこんな甘い事言う奴だったの?
頬に触れてきた手に反応してしまう
視線ごと奪われて……
「ずっと隠してきたけど、もう無理になっちった」
そのままハグされて黒田の体温に触れてしまった
熱くて、ドッドッドッ…て凄い心音
表情からも真剣さが伝わってくる
しゃがんでくれてるから見下ろす視線
サイドの髪を耳に掛けてくれる
「はぁ……生殺し過ぎる、その顔」
「え…?」
「ズル過ぎるだろ〜」
「え?え?」
どんな顔したかなんてわからない
膝の上に顔伏せて項垂れちゃった黒田
つむじ見えて不覚にも可愛いなんて
「じゃ、俺もズルして良い?」
「へ…?」
別にズルとかしたつもりないのに
一瞬でも隙を見せた私が悪かった?
瞬きの途中で重なってた唇
頭の中、真っ白
速過ぎて追いつかなかった

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