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監禁願望の女
第9章 生贄Ⅲ
掠れた声で答えた瞬間、縛られた両腕が縄の中で動き、男と密着した下半身が小さく揺れた。恥ずかしさで顔を隠すように、男の首筋に額を押しつける。浅く熱い息を漏らすたび、肩が大きく上下する。

男はそんな彼女の反応を、静かに受け止めていた。
否定も肯定もせず、ただ、震える吐息を聞きながら、赤く染まった耳を見つめていた。

そして、耳元でさらに低く囁いた。

「……捧げるのか」

弥生は一瞬、息を止めた。

胸の奥が、鋭く縮む。
「捧げる」――その言葉が、耳の奥でゆっくりと膨らんでいく。

今、どんな状態にあり、男からどんな答えを求められているのかを、弥生ははっきりと理解していた。すでに体を男へ預け、吐息は止まらず、核心を突かれた羞恥に、耳まで熱くなっている。

隠せなかった「隙」を晒し、自ら甘噛みし、首筋を委ね、「放っておかれるのは嫌だ」と認めてしまった。

そのすべてが、すでに「捧げている」状態なのだと、弥生自身にもわかっていた。

それでも、口に出すことは、別の意味を持っていた。言葉にした瞬間、後戻りできなくなる。ただの反応ではなく、意思になる。
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