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監禁願望の女
第10章 監禁生活Ⅰ
「あの……」
そこから先は続かなかった。
背中に密着した男の胸は、規則正しく上下していた。お腹に回された腕にも、動く気配はない。男は何も尋ね返さず、ただ弥生が言葉を続けるのを待っていた。その沈黙に追い詰められるほど、体の奥に溜まった圧まで強くなっていく気がした。
短い沈黙の末、弥生は唇を結び、意を決して息を吸った。
「お手洗いに……」
また、言葉が途切れた。
それだけで用件は伝わるはずだった。けれど、最後まで自分の口で告げることが恥ずかしかった。男の腕に抱かれた裸の体が震えた。
「行きたいです……」
最後まで言えたことで、胸に張りつめていたものがほどけた。しかしそれと同時に、堰(せき)を切ったような切迫感が容赦なく押し寄せてきた。
縄はもう、体のどこにもない。腕も脚も自由だった。それでも弥生は、男の腕から抜け出そうとはしなかった。自分で起き上がることもせず、その腕の中で返事を待っていた。
恥丘の奥に溜まった圧が、早く起き上がれと弥生の体を急かしていた。それなのに、頬の下から男の腕が抜かれることを思うと、胸の奥には名残惜しさまで込み上げてきた。
離れてほしいのに、離れたくない。
そこから先は続かなかった。
背中に密着した男の胸は、規則正しく上下していた。お腹に回された腕にも、動く気配はない。男は何も尋ね返さず、ただ弥生が言葉を続けるのを待っていた。その沈黙に追い詰められるほど、体の奥に溜まった圧まで強くなっていく気がした。
短い沈黙の末、弥生は唇を結び、意を決して息を吸った。
「お手洗いに……」
また、言葉が途切れた。
それだけで用件は伝わるはずだった。けれど、最後まで自分の口で告げることが恥ずかしかった。男の腕に抱かれた裸の体が震えた。
「行きたいです……」
最後まで言えたことで、胸に張りつめていたものがほどけた。しかしそれと同時に、堰(せき)を切ったような切迫感が容赦なく押し寄せてきた。
縄はもう、体のどこにもない。腕も脚も自由だった。それでも弥生は、男の腕から抜け出そうとはしなかった。自分で起き上がることもせず、その腕の中で返事を待っていた。
恥丘の奥に溜まった圧が、早く起き上がれと弥生の体を急かしていた。それなのに、頬の下から男の腕が抜かれることを思うと、胸の奥には名残惜しさまで込み上げてきた。
離れてほしいのに、離れたくない。

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