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監禁願望の女
第10章 監禁生活Ⅰ
お手洗いの白い明かりの下で、一人きりで見た裸とは違った。

鏡に映っていたのは、外へ向けて整えていたものを、一つずつ取り払われた自分だった。結い上げていた髪は下ろされ、乱れたまま裸の肩へ落ちている。人前では隠していた肌には、赤い縄の痕。両手さえ、もう自分の思うようには動かせない。

この生々しい女の姿のまま、男と風呂へ入る。自分では体を洗えない。髪も、肌も、すべて男の手に委ねるしかなかった。それは一度きりの行為ではなく、男の生活の中へ、自分が組み込まれていく証のように思えた。

隠すものを失うたび、その下にいた女が、男の前へ引き出されていく。

鏡の中の横姿は、弥生自身もまだ知らなかった女を、すぐ目の前へ映し出していた。

鏡へ目を奪われている間に、背中へ添えられていた男の手のひらが、いつの間にか腰まで下りていた。けれど、縛られた両手では、その手に触れることさえできない。

目を逸らさなければならないと思った。けれど、視線はすぐには動かなかった。同じ場所をもう一度、ゆっくりと辿っていく。

裸を見られていることよりも、取り払われた自分の姿を見つめながら、その先で男にされることまで想像している自分が恥ずかしかった。

腰に添えられた男の手のひらが、もう一度だけ、軽く前へ動く。
弥生の体も、それに従った。

鏡の中に、表向きの殻を失った女を残したまま、弥生は顔を伏せる。狭い脱衣所の奥へ、もう一歩足を進めた。
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