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監禁願望の女
第11章 監禁生活Ⅱ
弥生は濡れた睫毛を持ち上げた。白い湯気の向こうに男の顔がある。縛られた両手に残る硬さを確かめるように指先に力を込め、何も言わず、上目遣いのまま男を見つめた。
男は、その視線を受け止めていた。
やがて片方の膝が、黒い床を滑るように前へ出る。それに続いて、もう片方の膝も動いた。
男が近づくにつれ、そこへ添えられた弥生の両手が押し戻されていく。肘が自然と曲がり、脇が締まり、湯を吸った縄が二つの手首を締めつけた。それでも弥生は指を離さなかった。
もう一度、男を見上げる。
そこに拒む表情はなかった。
弥生は椅子へ腰を残したまま、ゆっくりと上体を前へ傾けた。肩から流れ落ちた濡れた髪が胸元を滑り、男との間へ垂れていく。
近づくほど、湯の音が遠くなった。
視線だけは男へ向けたまま、弥生は最後に残されたわずかな距離を、自ら埋めていった。そして開いた唇が、目の前の熱へそっと触れる。
「ン……」
触れた瞬間、弥生の瞼が震えた。それでも顔を背けることはなかった。縛られた両手で男の熱を支えたまま、弥生は目を閉じ、その存在を静かに受け止めていった。
「ふっ…」
弥生の唇が、熱をはらんだ先端に触れた瞬間、男の息が少しだけ乱れた。
男は、その視線を受け止めていた。
やがて片方の膝が、黒い床を滑るように前へ出る。それに続いて、もう片方の膝も動いた。
男が近づくにつれ、そこへ添えられた弥生の両手が押し戻されていく。肘が自然と曲がり、脇が締まり、湯を吸った縄が二つの手首を締めつけた。それでも弥生は指を離さなかった。
もう一度、男を見上げる。
そこに拒む表情はなかった。
弥生は椅子へ腰を残したまま、ゆっくりと上体を前へ傾けた。肩から流れ落ちた濡れた髪が胸元を滑り、男との間へ垂れていく。
近づくほど、湯の音が遠くなった。
視線だけは男へ向けたまま、弥生は最後に残されたわずかな距離を、自ら埋めていった。そして開いた唇が、目の前の熱へそっと触れる。
「ン……」
触れた瞬間、弥生の瞼が震えた。それでも顔を背けることはなかった。縛られた両手で男の熱を支えたまま、弥生は目を閉じ、その存在を静かに受け止めていった。
「ふっ…」
弥生の唇が、熱をはらんだ先端に触れた瞬間、男の息が少しだけ乱れた。

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