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監禁願望の女
第3章 最初の女
安堵してもよいはずだった。

弥生は浅く息を吐き、板の上で肩の位置を変えた。背中へ回された腕がニット越しに腰を押し、両手首を包むリボンが肌の上を滑った。

少しでも楽な姿勢を探しているだけだった。

そう思いながら、手首を擦り合わせた。

柔らかな生地が擦れ、乾いた小さな音を立てた。弥生はその音に自分で驚き、囲炉裏の向こうにいる男を見た。

男は振り向かなかった。

今度は膝を引き寄せようとした。腰から両脚へ幾重にも回されたリボンが張り、ニットワンピースの裾が太ももの間へ食い込んだ。体を横へ倒すと、肩が板を擦り、背後の手が尻の下へ挟まれた。

「ふぅ……」

声を出すつもりはなかった。それでも、息が喉の奥から漏れた。

男の手が止まることを、どこかで待っていた。

だが、炎の中で薪が崩れただけだった。男は火箸を使い、赤くなった木を静かに組み直していく。弥生の呼吸にも、衣擦れの音にも、気づいていないように見えた。

胸の内に残っていた安堵が、別の感情へ変わり始めた。

怖いはずなのに、放っておかれることの方が苦しかった。

弥生はもう一度、体をよじった。
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