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監禁願望の女
第4章 儀式
左側のベッドへ視線を向けると、その上には白い衣服と、濃い色をした何かが、暗がりの中にぼんやりと見えていた。

弥生は神棚を見上げ、左右の整えられたベッドに視線を落とし、張り詰めた空気に耐えられず、男に尋ねた。

「何が始まるんですか?」

「儀式だ……」

男はそう言うと、後ろに回されていた弥生の手首に触れた。
彼女の体がビクンッと大きく跳ねた。

男はリボンの結び目に指を掛け、固く締まったそれを丁寧に解いていった。やがて背後で包まれていた両手首が自由になると、そのまま黒いリボンを一巻きずつ、弥生の体からゆっくりと外していった。

弥生の肩がふっと下がった。その小さな変化を、男は背後から見つめていた。

リボンが弥生の体から全て外れ、男はそれを右側のベッドに置いていた。
弥生はリボンの行方を目で追っていた。

「いいか……」

男の問いに、弥生は小さく頷いた。
その言葉が、何の許しを求めているのか、彼女には分かっていた。

男の手が彼女の脇からそっと前へ回り込み、ゆったりとした裾をまとめて上へ持ち上げた。
弥生はされるがまま、細い両腕を寄せるように頭上へ伸ばし、グレーのニットワンピースを脱がされていった。

両腕が高く上がるにつれ、彼女の息も止まっていった。

ふわりとしたニットが頭を抜けた瞬間、静電気で髪が少し乱れ、ひと房が切れ長の目の横へ張りついた。

男は脱がせたニットをベッドへ置いた。

「そのままだ……」

弥生は両腕を上げた姿勢のまま、動きを止めた。

男の指先が目元へ近づき、張りついた髪をゆっくりと直していった。
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