この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
監禁願望の女
第7章 生贄Ⅰ
その後、ひたひた……と、音を忍ばせるような足取りが、石段を一段ずつ下りてきた。
一段下りるごとに人影が光を遮り、やがて地下牢の前に、ひとりの男が姿を現した。男は甚平へ着替えており、その手には、何か透明な液体を満たしたロックグラスが握られていた。
男は無言のまま牢の外側へゆっくりと腰を落とし、格子の隙間から中の様子を覗き込んだ。
地下の閉ざされた空間には、逃げ場のない弥生の甘い香りが濃厚に満ちていた。男はそれを確かめるように、鼻先へ指を触れた。
差し込む細い光の中で、男の視線が弥生の全身を舐めるように動いた。
弥生は力を失ったように俯き、焦点の定まらない目を、ただ古びた床板へ落としていた。汗に濡れた黒髪が数本、頬の肌へ張りついている。薄い唇は硬い結び目を噛みしめたまま上下に分けられ、その両側から伸びる白い布が、頬を左右から締めながら後頭部へ回されていた。
縛り上げられた体、乱れた長い髪、縄の周囲へ寄せ集められた襦袢の皺、もがいたことで衿がずれ、開いた胸元――。
身動きすら取れない弥生の無防備な姿が、男の静かな観察のもとに晒されていた。
「まだ起きているのか……?」
男は格子の外から、低く掠れた声で弥生に問いかけた。
一段下りるごとに人影が光を遮り、やがて地下牢の前に、ひとりの男が姿を現した。男は甚平へ着替えており、その手には、何か透明な液体を満たしたロックグラスが握られていた。
男は無言のまま牢の外側へゆっくりと腰を落とし、格子の隙間から中の様子を覗き込んだ。
地下の閉ざされた空間には、逃げ場のない弥生の甘い香りが濃厚に満ちていた。男はそれを確かめるように、鼻先へ指を触れた。
差し込む細い光の中で、男の視線が弥生の全身を舐めるように動いた。
弥生は力を失ったように俯き、焦点の定まらない目を、ただ古びた床板へ落としていた。汗に濡れた黒髪が数本、頬の肌へ張りついている。薄い唇は硬い結び目を噛みしめたまま上下に分けられ、その両側から伸びる白い布が、頬を左右から締めながら後頭部へ回されていた。
縛り上げられた体、乱れた長い髪、縄の周囲へ寄せ集められた襦袢の皺、もがいたことで衿がずれ、開いた胸元――。
身動きすら取れない弥生の無防備な姿が、男の静かな観察のもとに晒されていた。
「まだ起きているのか……?」
男は格子の外から、低く掠れた声で弥生に問いかけた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


