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監禁願望の女
第7章 生贄Ⅰ
背後から両端がゆっくりと引かれ、布が頬に沿って後ろへ滑っていく。舌の上でずれていた硬い結び目も、その動きに連れられてなめらかに滑り、再び元の位置へ収まった。
先ほどまで口元に残されていた隙間が、少しずつ消えていく。まるで、自分の意思まで白い布の内側へ封じられていくようだった。
「んぐぅ……」
弥生の鼻から、熱い息が細く長く漏れた。
口角から後ろへ回る布の張りが戻り、左右の頬が静かに引かれていく。水を飲むために与えられていたわずかな自由は、もうどこにもなかった。再び閉ざされた口元で、結び目は舌の上から動かなくなった。
口の中にこもる熱と、舌の上に残る結び目の重さだけが、暗闇の中にいる自分の輪郭を、弥生へ確かに伝えていた。
男の指が二つの布から離れたあと、弥生の顔には、自分では緩めることのできない二つの白だけが残された。
その指の気配まで失われた瞬間、胸の奥へ押し込めていた不安が、堰を切ったように溢れ出した。
鼻から吸い込む息はたちまち浅く速くなり、白い絹の下で胸が、浅く、せわしなく上下する。大きく息を吸おうとしても、胸を上下から挟む縄がすぐに張り、呼吸を深いところまで届かせてはくれない。
息が足りない――。
先ほどまで口元に残されていた隙間が、少しずつ消えていく。まるで、自分の意思まで白い布の内側へ封じられていくようだった。
「んぐぅ……」
弥生の鼻から、熱い息が細く長く漏れた。
口角から後ろへ回る布の張りが戻り、左右の頬が静かに引かれていく。水を飲むために与えられていたわずかな自由は、もうどこにもなかった。再び閉ざされた口元で、結び目は舌の上から動かなくなった。
口の中にこもる熱と、舌の上に残る結び目の重さだけが、暗闇の中にいる自分の輪郭を、弥生へ確かに伝えていた。
男の指が二つの布から離れたあと、弥生の顔には、自分では緩めることのできない二つの白だけが残された。
その指の気配まで失われた瞬間、胸の奥へ押し込めていた不安が、堰を切ったように溢れ出した。
鼻から吸い込む息はたちまち浅く速くなり、白い絹の下で胸が、浅く、せわしなく上下する。大きく息を吸おうとしても、胸を上下から挟む縄がすぐに張り、呼吸を深いところまで届かせてはくれない。
息が足りない――。

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