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素敵な笑顔
第14章 詩 そのとき
「このまま一緒にいても
お互いを傷つけ合うだけだって思って、
何回も話し合って、お義母さんにも相談したの。
そしたらお義母さんが言ったの。
ふたりで決めたことなら、私は反対はしないわ。
でもひとつだけ、あなたにお願いがあるの。
もし離婚したとしても、
私のお葬式には出てちょうだいね。
あなたはもう私の娘なの。
離れて暮らすことになっても、
それは変わらないのよ。
旅立ちは、娘に見送ってもらいたいって思うの、
わかるでしょう? 
だから、それだけは約束してねって」

 そのときのことを思い出したように、
しのぶさんは少し泣き声になっていた。

「元々お義母さんのことは嫌いじゃなかったから、
そんなこと言われて嬉しくて嬉しくて。
男なんかどれとっても似たり寄ったりだけど、
このお義母さんだけは唯一無二、
離れちゃいけないって思ったわ」

 おばあちゃんのことを良く言ってくれて、
あたしも嬉しかった。

「お義母さん、楽しかったですよ。
いつかお別れの日がくるって覚悟してたつもりですけど、
覚悟なんて全然できてなかったなって。
笑顔で送ってあげる自信あったんですけどね」

 しのぶさんの目の回りと鼻が、また赤くなっていた。
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