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素敵な笑顔
第16章 詩 出棺
いつもと違う天井を、
まだ回らない頭でぼうっと見ていた。
男のひとふたり分のいびきが聞こえ、
いつの間にか美香ちゃんがぴったりと隣で寝ていて、
ああおばあちゃんの家だ、と思い出した。
おばあちゃん、死んじゃったんだなぁ、と。
美香ちゃんがもぞもぞと寝返りをうち、
さらにあたしに密着してくる。
いつもならあたしも寝返りを打つふりをして離れるのだけど、
今日のところは大目に見といてあげる。
子どもみたいな美香ちゃん。
周囲を気にせずにあんなに泣けるのは、少し羨ましい。
それに比べて、あたしは薄情だ。
おばあちゃんが死んでしまったというのに、
思ったほど悲しいって感情が出てこない。
まだ涙も、一粒も出てこない。
キッチンのほうで物音がして、
起き上がってみるとしのぶさんがいた。
あたしに気づいて、声を出さずに口パクで、
おはよう、と言う。
それから、コーヒー飲む? のジェスチャー。
あたしは頷き、
美香ちゃんを起こさないようにそっと立ち上がった。

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