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素敵な笑顔
第16章 詩 出棺
おばあちゃんの白い布をそっと元に戻し、
彩音はもう一度合掌した。
今度は短くて10秒くらい。
立ち上がる。
動作の美しい子。
あたしのお父さんと美香ちゃんに挨拶して、
キッチンのしのぶさんとなにかしゃべっている。
しゃべりながら、布巾で食器拭きの手伝い。
案外、しっかりした子なのかも。
時々笑顔を見せるけど、
おばあちゃんのほうをちらっと見ては寂しそうな顔に戻る。
玄関のほうが騒がしいなと思ったら、
葬儀屋のひとが入ってきた。
いよいよ納棺されてしまうらしい。
彩音も一層悲しげな顔になっている。
胸が痛い。
おばあちゃんが手の届かないところに行ってしまう。
おばあちゃんの白い布がとられる。
おばあちゃんじゃなくなってしまったようなおばあちゃん。
そのことに、彩音が気づかなければいいのに、と思った。
できれば、彩音に見せたくない。
納棺のスタッフのひとは、
手際が良過ぎるほど手際が良くて、
あわあわしているうちに、
おばあちゃんは棺に納められてしまった。
彩音は悲しみを堪えるように、
ぐっとくちびるを噛んでいる。
今にも泣き出しそうで、
頼りなくて、痛々しい。
あたしはなにもしてあげられない。
彩音はもう一度合掌した。
今度は短くて10秒くらい。
立ち上がる。
動作の美しい子。
あたしのお父さんと美香ちゃんに挨拶して、
キッチンのしのぶさんとなにかしゃべっている。
しゃべりながら、布巾で食器拭きの手伝い。
案外、しっかりした子なのかも。
時々笑顔を見せるけど、
おばあちゃんのほうをちらっと見ては寂しそうな顔に戻る。
玄関のほうが騒がしいなと思ったら、
葬儀屋のひとが入ってきた。
いよいよ納棺されてしまうらしい。
彩音も一層悲しげな顔になっている。
胸が痛い。
おばあちゃんが手の届かないところに行ってしまう。
おばあちゃんの白い布がとられる。
おばあちゃんじゃなくなってしまったようなおばあちゃん。
そのことに、彩音が気づかなければいいのに、と思った。
できれば、彩音に見せたくない。
納棺のスタッフのひとは、
手際が良過ぎるほど手際が良くて、
あわあわしているうちに、
おばあちゃんは棺に納められてしまった。
彩音は悲しみを堪えるように、
ぐっとくちびるを噛んでいる。
今にも泣き出しそうで、
頼りなくて、痛々しい。
あたしはなにもしてあげられない。

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