この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
素敵な笑顔
第18章 詩 ふたりきり
あたしたちはとっくに食べ終わっているのに、
お父さんはとまあおじさんはビールを飲みながら、
まだゆるゆるとご飯を食べている。
テレビからは報道番組が流れているけど、
誰も見ていない。
美香ちゃんはお父さんにもたれかかっていて、
たぶんもう眠っている。
彩音はしのぶさんとしゃべっている。
おばあちゃんの思い出話をしているみたい。
みんないるのに、おばあちゃんだけがいない。
ひとり別のところに寝かされて、
仲間外れみたい。
なんだかかわいそうになってきて、
あたしはひとりでこっそりと控え室を出た。
祭壇の前、おばあちゃんの棺にそっと手を乗せる。
さっき彩音が言ってた、おばあちゃんが見てるって、
あれほんとうなの?
今も近くににいるの?
あたしたちのこと見てるの?
耳を澄ませてじっとしていたけど、
おばあちゃんからの応答はなかった。
がっかりして、
あたしはおばあちゃんの棺に一番近い席に腰を下ろした。
とても静か。
なんの音も聞こえない。
なんの気配も感じられない。
ずっとポケットに入れている、
おばあちゃんのために用意した小瓶を取り出す。
おばあちゃんのお願い。
そのためにまず、おばあちゃんの遺灰を手に入れなければ。
なんとかなると思うけど、
まだ完璧に大丈夫と確信できているわけではない。
絶対に失敗したくないって気持ちが
プレッシャーになっている。
分骨という法的に認められたことをするなら簡単だけど、
そんな単純な話ではない。
分骨ならあたしに頼むより
まあおじさんかしのぶさんに頼むほうが確実だ。
でもそれができないから――
お父さんはとまあおじさんはビールを飲みながら、
まだゆるゆるとご飯を食べている。
テレビからは報道番組が流れているけど、
誰も見ていない。
美香ちゃんはお父さんにもたれかかっていて、
たぶんもう眠っている。
彩音はしのぶさんとしゃべっている。
おばあちゃんの思い出話をしているみたい。
みんないるのに、おばあちゃんだけがいない。
ひとり別のところに寝かされて、
仲間外れみたい。
なんだかかわいそうになってきて、
あたしはひとりでこっそりと控え室を出た。
祭壇の前、おばあちゃんの棺にそっと手を乗せる。
さっき彩音が言ってた、おばあちゃんが見てるって、
あれほんとうなの?
今も近くににいるの?
あたしたちのこと見てるの?
耳を澄ませてじっとしていたけど、
おばあちゃんからの応答はなかった。
がっかりして、
あたしはおばあちゃんの棺に一番近い席に腰を下ろした。
とても静か。
なんの音も聞こえない。
なんの気配も感じられない。
ずっとポケットに入れている、
おばあちゃんのために用意した小瓶を取り出す。
おばあちゃんのお願い。
そのためにまず、おばあちゃんの遺灰を手に入れなければ。
なんとかなると思うけど、
まだ完璧に大丈夫と確信できているわけではない。
絶対に失敗したくないって気持ちが
プレッシャーになっている。
分骨という法的に認められたことをするなら簡単だけど、
そんな単純な話ではない。
分骨ならあたしに頼むより
まあおじさんかしのぶさんに頼むほうが確実だ。
でもそれができないから――

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


