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素敵な笑顔
第19章 音 素敵なひと
 「家族葬だって聞いているのに、
お邪魔しちゃって」

「いえいえ、祖母も喜びます」

「久美子に会わせてもらえる?」

 久美子という呼び方に、
溢れるほどの親しみが込められていた。

「はい、もちろんです」

 さおりと名乗ったおばあさんを、
おばあちゃんの棺のところまで案内する。
途中、わたしは詩子さんの袖を引っ張った。

「どなたですか?」

「さおりさん。おばあちゃんの、
昔からのお友達よ」

 さおりと名乗ったおばあさんは、
足か腰が悪いようで、杖をついている。
少し歩きにくそう。
それでも、背筋はぴしっと伸びている。

 おばあちゃんの棺の前で、詩子さんは合掌した。
さおりさんが倣い、わたしも倣う。
詩子さんが棺の小窓をそっと開ける。
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