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素敵な笑顔
第21章 音 再会
 一応、ふたりで並んでお墓の前でしゃがみ、
両手を合わせた。
目を閉じてお祈りする。
前に熱を出されたときの、
優しそうな顔をはっきりと覚えている。
坂井直人さん。

 目を開けると、
隣で詩子さんがトートバッグのなかをかき回していた。

「あれ、おかしいな」

 え、うそでしょう?

「まさか、忘れてきたんじゃないですよね」

「うっそー、忘れてませんー」

 憎たらしい顔と口調で小さな巾着袋を出してくる。
こいつって思った。

 周囲を見回して、
誰も見ていないことを確認してから、
詩子さんが巾着袋から小瓶を取り出した。
蓋を開け、手を掲げる。

「なにしてんのよ。早くこっちきなさいよ」

「え?」

「え? じゃないわよ。一緒にやるわよ。
なんのためにきたのよ」
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