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素敵な笑顔
第4章 詩 記憶:温泉旅行
 え?

 お風呂。さっき入ったけどもう一回

 あ、お風呂? お風呂に入る、の?

 なぜかおばあちゃんは戸惑った様子だった。
薄暗いしひとりだと怖いわよ、
と思ってくれてるなら心配ご無用。
それが目的なのだ。
お風呂に入ろうとすると誰もいないはずの湯船に人影が、
なんてことがありそうじゃないか。

 ねえ、先に一緒にお茶でも飲まない?

 あとでいい。入ってくるー

 湯船に人影がってのがすごくありそうな気がして、
あたしはうきうきと脱衣場で浴衣を脱いだ。

 日中は衰え知らずの灼熱でも、
やっぱり着実に夏は終わりに近づいているらしい。
さすがに裸に夜風は肌寒くて、
急いで掛け湯をして湯船につかった。
期待に反して、
お化けが出てきそうな気配は微塵もなかった。
そもそもお化けが出てきそうな気配ってどんなのかも、
いまいちよくわからない。
薄暗くて湯気が立ち登っていて、
いい雰囲気なのは間違いないけど。
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