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素敵な笑顔
第22章 詩 不思議な子
 待たせ過ぎているくらいなの。
もう、待たせたくないの

 こっちの胸まで苦しくなるような、
おばあちゃんの呟き。
言いにくいことを言わせてしまった、と思った。

 おじいちゃんのこと?

 あたしはおばあちゃんのことを、
なにも理解していなかった。
あたしから目を逸らせたまま、黙っている。
おじいちゃんのことじゃないんだ、
と分かると同時に、昔、
同じような質問をおばあちゃんにしたことを思い出した。
前にも、おじいちゃんのこと? 
と聞いたことがある。
記憶が蘇ってくる。
おばあちゃんと行った温泉旅行で、おばあちゃん、
お化けでもいいから会いたいひとがいる、
というようなことを、確か言った。
あのときのおばあちゃんも、
壊れてしまいそうなほど儚く見えた。

 あたしはもう、それ以上詮索することをやめた。
おばあちゃんには、おばあちゃんの人生があるのだ。
おじいちゃんには悪いけど、
あたしはおばあちゃんの味方であり続けたい。
おばあちゃんがあたしに、
ずっとそうしてくれたように。
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