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素敵な笑顔
第22章 詩 不思議な子
 彩音が、誰もいない場所に向かって手を振っている。
純粋な子。
そこにおばあちゃんがいるのかどうか、
確認のしようがないけど、
一応あたしも手を振っておいた。
おばあちゃん、やっぱりさっきの取り消して。
あたし、ひとりでも生きていけるから。
彩音がノーマルなのだったら、
素敵な男性に巡り会えるようにしてあげて。
あたしのことは、もういいから。

「もう、見えなくなりました」

 彩音が言った。
自分の頬が涙で濡れているのも気づいてないらしい。
無言でハンドタオルを渡す。

「ありがとうございます」

 他人行儀なお礼だ。

「見えた?」

 なにも言わないのも変かと思い、聞いてみた。

「はい、おばあちゃん、
すごく、すごく幸せそうでした」

 感動で震えているような彩音。
無垢な子。
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