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素敵な笑顔
第22章 詩 不思議な子
「あ、あ、待って……」

「もう、なんなのよ」

 尖った声が出た。
おどおどびくびくしている彩音。
親を亡くした子犬のように。
抱き締めたい衝動を抑えるのは、
かなりの努力が必要なこと。

「あ、あの、わたし……」

 消え入りそうな声。
あたかも、好きなひとに告白でもしようとしているように。
でも残念。
もうその手には乗らない。
どうせ全然違うことを言うんでしょう? 
期待させるだけさせておいて、
どうせまた突き落とすんでしょう?

「わたし、詩子さんが、好きです」

 ほら見なさい。
やっぱり全然違うこと―― 
え? 今なんて?
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