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素敵な笑顔
第24章 詩 後日譚 あたしのもの
「ああ、もういいわ」

 優子さんに遮られる。

「腹が立つわね、幸せそうな顔して。
あなた、今までそんな顔、見せたことなかったじゃない」

「すみません。でも優子さんといるときも幸せでしたよ」

 ちょびっとうそ。
全部がうそってわけじゃないけど。
そしてそれも見抜かれているだろうなって思う。

「詩子」

 優子さんに名前を呼ばれるのは、
今までセックスの最中だけだった。
だからどきっとした。

「はい」

「キスしてもいい? 最後の思い出に」

 潤んだ瞳で優子さんが言う。
とても優しそうな顔をするので断りにくい。
どうしようって思う。
優子さんのキスには魔力が込められているので、
たちまち甘い気持ちにされてしまいそうな気がする。
舌を絡まされたりしたら、
服を脱がされていくのを、
抵抗できなくなってしまうかもしれない。
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