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素敵な笑顔
第4章 詩 記憶:温泉旅行
 おじいちゃんのことを思い出して泣いていたのかな、
と単純に考えていた。
法事のすぐあとだったし、
あたしはなにも知らなかった。
なんとなく漠然とした違和感を覚えながらも、
こんなに想われておじいちゃんは幸せだな、
と考えていた。
そういえばおじいちゃんのこと、
ほとんど覚えていない。
どんなひとだったんだろう。

 あとで飲むって言ったのを
覚えてくれていたらしく、
おばあちゃんがお茶を淹れてくれた。
向かい合ってお茶を飲みながら、
改めておばあちゃんを眺める。
さっきの涙が綺麗すぎて、
まるで魔法にかけられてしまったように、
おばあちゃんが美しく艶っぽく見えた。
じろじろ見ているので当然目が合い、
どうしたの?
というように首を傾げられると、
あたしは少年のようにどぎまぎしてしまった。

 お母さんが言ってたんだけど、
この宿、お化け出るって有名なんだって

 咄嗟に言った。
おばあちゃんは今度は、なぁに、それ、
と言うふうに、目を大きくする。
おばあちゃんは表情で気持ちを表現するのがうまい。
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