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素敵な笑顔
第25章 音 後日譚 ダイヤモンド
「ねえ返事して。起きてるでしょう?」

 起きてない。だから返事はできない。

「しょうがない子ねえ」

 ため息まじりの声。
だめ。詩子さんに、めんどくさい女って思われた。
なのにわたしは素直になれない。
詩子さんがやさしく包み込んでくれようとしているのに、
逃げようとしてしまう自分が嫌。

「あたし、怒ってる彩音も好きよ」

 頭にキスの感覚。
裸の背中に、詩子さんの素肌がぴったりとくっついている。

「どうやって機嫌を直してあげようかって、
考えるだけでわくわくしちゃう」

 わたしの髪に顔を埋めたまま、詩子さんが言う。
自分だけシャワー浴びてずるい。

「起きてるの、わかってるわ。返事して」

 嫌。

「心配しなくても、あたしはどこにも行かないし、
他のだれにも惹かれたりしないわ」
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