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素敵な笑顔
第25章 音 後日譚 ダイヤモンド
 あ、と思った。心当たりある。
まだ怒っているので、
薄目を開けて確認だけしようと思ったのに、
すぐにそれどころではなくなっていた。
わたしのダイヤモンドは飾られ、
まるで照明を当てられているように、
より輝きを増していた。

「ほら見て」

 いつもと雰囲気が全然違う詩子さん。
詩子さんはいつも、期待の上を行く。
中世ヨーロッパ風のロングドレス。
尋常じゃないくらい似合っている。
まるで本物のプリンセスだ。

 前に詩子さんが、
わたしのドール用にドレスをプレゼントしてくれたことがある。
それがもう思わず、
ほわーと声が出てしまったほど似合っていた。
優雅で気品があって、
それでいて少し生意気そうなかわいらしさも備えていて。
ほんとうに夢中になるくらい、
ずっと眺めていられるくらい、
それは完璧に完成された美しさだった。
そして他のドレスも気になって、
通販サイトで物色しているとき、
わたしは見つけてしまったのだ。
ドール用じゃない、レディースサイズのロングドレス。
わたしでも買える値段。
見つけた瞬間に買うことは決めていた。
もちろん自分で着るつもりは毛頭ないので、
詩子さんに似合う色、
詩子さんに似合うようなデザインを選んだ。
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