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素敵な笑顔
第27章 音 後日譚 笑顔の絶えない家庭
 詩子さんがお母さんにコーヒー豆を手渡すのを、
ぽよこをいじめながら見ていた。
やっぱりうちへの手土産だったんだ。
ってことはやっぱり、どこか行くついでに寄ったのではなく、
目的地はうちだったってこと?

「来るなら言ってくれたらよかったのに。
知らないからお父さん出掛けちゃったわ」

「いいんです。また改めて来るつもりですから。
今日はちょっとご挨拶だけ」

 お母さんが引いてくれた椅子に腰掛けながら、
詩子さんは言った。また改めて? ご挨拶?

「お父さん、またパチンコ?」

 それ以外に考えられないけど、一応聞いた。

「そうよ。あんまり行ってほしくないけど、
そわそわして鬱陶しいから行かせたわよ」

 諦め顔でお母さんは言う。
お母さんはお父さんにマイホームパパを求めているようだけど、
まあそううまくはいかない。
お父さんの唯一の楽しみだ。
決して大負けせず、
収支0近くをキープし続けているので容認されている。
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