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素敵な笑顔
第27章 音 後日譚 笑顔の絶えない家庭
「どうせびっくりするくらいありえないようなひと、
想像してたんでしょう?」

「うん、まあね。いろいろ想像したわよ。
顔にそれ、ピアスいくつついてますの、とか、
挨拶にきた一言目が、ちょす、だったりとか、
逆にスーツをびしっと着て髪も七三で言葉遣いも丁寧だけど、
いやうちのお父さんより明らかに年上ですやん、
とか、まあいろいろね」

 笑いながら言うので、まあ冗談だろう。
怒るのは止めておく。詩子さんも笑っているし。

「詩子ちゃんなら全然いいわ。
むしろ、娘がひとり増えて嬉しい、まであるわね」

 それからしばらくお父さんを待ったけど、
帰ってこなかった。
パチンコ屋は騒々しいから、
電話しても気がつかないそう。
気づいたとしても知らんぷりするわね、と母はお見通し。
邪魔されたくないのよ、だって。

 また改めて、と挨拶して実家をあとにして、
さっき帰ってきた。
浮かれ気分で、歩いていてもふわふわしていた。
ふわふわふらふら。
詩子さんにも、危なっかしいわね、と叱られた。
でも今日浮かれずに、いつ浮かれろというのだろう。
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