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素敵な笑顔
第8章 詩 記憶:修学旅行
 ねえ、紗絵のなかで、
紗絵の言うところのビアンちゃん気質ってどれくらいあるの? 
0%? 少しはある? 
紗絵が気づいていなくても、ほんの少しでもあるなら、
あたしが開花させてあげられる?

 紗絵の寝息が、だんだんと大きく聞こえてくるような気がする。
どこにも触れていないのでまだそれなりに距離があるはずなのに、
もう耳のすぐ傍で聞こえているよう。
耳が熱くなってくる。
耳から首筋、うなじまで、ぞくぞくする。

 あたし、もう我慢できないよ。
寝相悪いって警告したよ。
布団に潜り込んできたのは紗絵のほうだからね。
そっちに寝返りうつからね。
あたしのくちびるがどこに触れても、
文句言いっこなしだからね。

 目を閉じて、思いきってえいっと寝返りした。
やっぱり怖じけづいて、その場でくるっと横回りしたので、
まだ犯罪は犯していない。
恐る恐る目を開けてみる。
そのまま、思わず目を見開いてしまう。
少ない光を少しでもかき集めようとして。
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